平成22年4月16日(金) 例会の事例報告詳細
債務整理の方法と実例
建築設備施工業を営むN社(代表取締役X氏)は、付加価値の高い施工技術により高収益体質でした。一方、経営体質に放漫な側面もあり、債務残高は自社の返済能力を超えた水準に膨らみました。
現在は任意整理によって金融機関等と弁済交渉を行っています。
借入先が複数社に渡ることが、本件の債務整理を複雑かつ困難にしています。
今回は債権者ごとの債務の詳細を提示し、その担保や保証関係から債務がどのように移転したか、また決着に至る経過はどのようなものであったかを例示します。
【N社の概要】
| 売上高(年間) |
2億6千万円 |
| 従業員数 |
16名 |
| 資本金 |
1千万円 |
| 操業年数 |
約20年 |
| 代表取締役 |
X氏(連帯保証人) |
| 金融機関債務残高 |
110,392千円 |
| 連帯保証人債務残高 |
48,581千円 |
N社の金融機関に対する債務の内訳は以下です
| 金融機関 |
債務残高 |
保証関係等 |
| A銀行 |
24,666,375円円 |
保証協会保証 |
| 7,512,548円 |
保証協会保証 |
| 5,012,640円 |
保証協会保証 |
| 4,723,538円 |
保証協会保証 |
| (小計)41,915,101円 |
|
| B銀行 |
19,107,724円 |
保証協会保証 |
| 2,767,630円 |
皆社 保証 |
| 2,886,396円 |
皆社 保証 |
| (小計)24,761,750円 |
|
| C信用金庫 |
8,637,196円 |
保証協会保証 |
| 14,994,024円 |
保証協会保証 |
| 20,084,383円 |
保証協会保証 |
| 13,124,673円 |
個人保証 |
| (小計)43,715,603円 |
|
| 政府系金融機関 |
12,900,000円 |
無担保・無保証 |
| 合計 |
110,392,454円 |
|
連帯保証人X氏の個人債務の内訳は以下です
| 金融機関 |
債務残高 |
保証関係等 |
| C信用金庫 |
2,457,889円 |
芥社 |
| 999,253円 |
芥社 |
| 994,392円 |
I且ミ |
| (小計)4,451,544円 |
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| B銀行 |
3,069,895円 |
保証会社b |
| 17,608,708円 |
個人保証 |
| 15,758,108円 |
住宅支援機構 |
| (小計)36,436,711円 |
|
| 界社 |
3,008,556円 |
無担保・無保証 |
| 皆社 |
2,007,646円 |
無担保・無保証 |
| 絵社 |
2,677,421円 |
無担保・無保証 |
| 合計 |
48,581,878円 |
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平成22年4月時点の債権者との弁済交渉の状況
【A銀行に対する債務】
信用保証協会による代位弁済を受けました。
N社にとっての債権者は信用保証協会となりますが、信用保証協会への弁済交渉は未だ始まっていません。
【B銀行に対する債務】
○会社債務
信用保証協会による保証付の債務は、代位弁済されました。A銀行債務と同様に、保証協会との交渉はまだ始まっていません。
F社の保証債務に関しては、F社によるB銀行への代位弁済後、N社は返済月額を5千円へリスケジュールし、F社への返済を開始しましたが、最終的に4万円を支払い、残額は免除されることで和解が成立しました。
○個人債務
保証会社bより代位弁済を受けた債務については、簡易裁判所公判において判決確定しました。今後の弁済方法につき提案中。
個人保証付の借入金に関しては、保証人とB銀行支店長との協議中でしたが、保証人の所有物件の任意売却を行う方向で、売却価額を試算中です。
住宅支援機構の債務は、債務者宛の全額返済催告書を受領しています。現在交渉中ですが、サービサーへの債権売却の方向で進むものと思われます。
【C信用金庫に対する債務】
○会社債務
保証協会による保証債務は、代位弁済されました。
個人保証となる借入13,124,673円に関しては、保証人Y氏の所有不動産を第三者へ売却し、売却資金をもって返済に充当する案がC信用金庫より提示されています。現在は売却価格をC信用金庫を介して協議中です。
○個人債務
芥社の保証による債務については、同社による代位弁済後、協議中です。簡易裁判所による第1回口頭弁論が行われました。
I且ミの保証による債務については、同社による代位弁済後、月額2,000円返済にて和解しました。
【政府系金融機関に対する債務】
無担保および無保証である政府系金融機関への債務に関しては、現在担当者との協議中です。
【消費者金融 E〜G社への債務】
界社に対する債務は、簡易裁判所による判決後、強制執行予告書を受領しましたが、E社との交渉により毎月2,000円を返済することで決着を見ました。
皆社に対する債務は、簡易裁判所による判決により、債務は約半額に減額しました。残額につき毎月4万円を返済することで決着しました。
絵社に対する債務も同様に簡易裁判所にて判決確定していますが、G社とは債務者名義の郵便貯金の差し押さえの解除と、月額2,000円の返済をプランとして提示し、和解交渉中です。
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